東北ジャーナル2001年1月号
メディカルチェック

初めまして、胃腸科の長野です


  みなさん、明けましておめでとうございます。
わたしは、北仙台で内科・胃腸科を開業している長野です。
今回、一年間にわたり東北ジャーナルにお邪魔いたします。
よろしくお付き合いのほど、お願いいたします。

  わたしの専門は、胃腸科(消化器)です。消火器ではありません。
食道、胃、大腸、肝臓、胆嚢(たんのう)、膵臓(すいぞう)を診る科です。
日本人は、胃腸関係の病気をお持ちの方が多いですから、みなさんも検診・人間ドックなどで何らかの異常を指摘されたことがあると思います。
  本号では、総論を述べ、次号より食道から膵臓までを各論で述べ、最後に総括させていただきます。

  みなさんは、胃腸科と聞くとまず、何を連想されますか?
胃ファイバー(胃カメラ)ですか?
「いや−、あれは苦しかった」と思いの方も多いでしょう。
本院でも毎日検査を行っていますが、「思ったほど苦しくなかった」とお褒めの言葉(?)をいただいております。
確かに胃腸科は検査の多い科です。
胃ファイバーのほかに胃レントゲン検査、腹部超音波検査、大腸レントゲン検査、大腸ファイバー、…。
それらすべて絶飲食(朝起きたら、飲み食いなし)でやられるわけですから、相当体力がない(?)と耐えられないかもしれません。
体重減少の検査で入院して、いろいろ検査され、何も病気はなかったが、ますます体重が減った、などという笑い話もあるくらいです。
  しかし、この検査機器の発達、検査技術の向上により、胃がんや大腸がんの早期発見、胃ポリープ(いぼ)や大腸ポリープなどを外科手術せずに切除すること(ポリペクトミー)が可能になり、さらには胃潰瘍・十二指腸潰瘍からの出血に対しても内視鏡で止血可能になりました。
このことは、早期退院、早期社会復帰に寄与すること大、と思います。

  では、どういった症状があったときに胃腸科に行けば良いのでしょうか?
吐血(口から血を吐く)・下血(肛門から血が出る)、腹部激痛の症状の時は、すぐ救急車を呼んでください。
また、黒色便(コールタール様便)の時も急いで胃腸科にかかった方が良いでしょう。
これらが緊急手術、緊急内視鏡による処置の可能性の高い症状です。空腹時の腹痛、長引く下痢、目が黄色いなどの時は、2〜3日以内にかかったほうが良いでしょう。
食べ物がつかえる、胸焼けする、なんとなく胃がもたれる、食欲がない、脂物を食べると痛くなる、下腹部が張る、食べているのに体重が減る、酒がまずくなった、などの症状があれば、一週間以内に受診なさってください。

  今回は1回目ですので、この辺にしておきましょう。この連載をお読みいただいて、一人でも多くの方の病気が見つかり、治療していただいて、皆様の健康にお役に立てれば幸いです。