東北ジャーナル2001年5月号
メディカルチェック

大腸は大丈夫?


  今回は大腸の話です。

  まず、解剖を勉強しましょう。
「大腸というと下腹部かな」と思っていませんか?
違うんですよ。

大腸各部位名称 図のように小腸を流れてきた食物は、盲腸(一般に盲腸と言われているのは正確には虫垂といいます)に入り身体の右側を上り(上行結腸)、身体を横断して(横行結腸)左側を下がり(下行結腸)S字に曲がり(S状結腸)直腸を通って肛門に至るのです。

  大腸の検査には、便潜血検査、大腸レントゲン検査、大腸内視鏡検査があります。
  最近は水洗トイレやウォシュレットの普及によるためか、大腸検査を嫌がる患者さんが減ってきました。
10年前の平成2年ごろは、「大腸の検在をしましょう」とお話すると尻込みする(シャレじゃないですよ)患者さんが多かったものですが、最近は、みなさん積極的に検査を受けてくださいます。

● 便潜血検査
  便の一部を容器に入れて、病院に持ってきていただきます。
検便のようなものです。
大腸ポリープや大腸がんの一部から微量な出血をきたす場合があり、その性質を利用し病変を見つけ出そうとするものです。
簡単にできる検査ですが、大腸に病変が存在しなくても陽性と反応したり(偽陽性)、大腸に病変が存在しても陰性と反応する(偽陰性)場合があり、完璧な検査ではありませんが、検診や人間ドックなどで取り入れられています。

● 大腸レントゲン検査
  肛門からバリウムを注入した後、空気を送り込んで写真を撮る検査です。
昔はこの検査が主流でしたが、最近は後に述べる内視鏡検査が主流となりつつあります。
検査前日に検査食を必要とする煩わしさと、実際の検査においてレントゲン台上で体位変換が必要になるので、腰痛などをお持ちのお年寄りには不向きです。
検査前日に下剤を飲むため、「夜通しトイレに通って、大変だった」という方もいます。

● 大腸内視鏡検査
  いわゆる大腸カメラです。
肛門から細い管を入れて直腸から盲腸までを検査します。
昔はかなり時間がかかって痛みを伴ったのですが、機器の発達や技術の進歩により、かなりの短時間で楽な検査ができるようになりました。
レントゲン検査よりも小さな病変を見つけることができます。
前日の検査食は不要で、検査4時間前から液状の下剤を飲み始め(かなり大量です)、ジャーっという透明な水様便になれば検査を行えます。

  食生活の欧米化に伴い、日本人も大腸の病気が急増しています。
下痢・便秘が続いたり、便に血が混じる時は、「痔かな」と簡単に考えず、まず胃腸科(消化器科)を受診してください。